市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
犬神・前置き(13分)
昨年末、MBSラジオ『北野誠の茶屋町怪談』で、犬神がテーマとして取り上げられた。怪談作家の西浦和也さんが犬神の呪いを受けたことを取り上げ、犬神と言う呪いの家系について解説をするのが私の役目であった。
しかしこの機に私の元にも、まさに犬神に摂り憑かれているというRさんと言う女性から、壮絶な話が寄せられたのである。
犬神が来た (38分)
Rさんの身体に起った突然の変異、そしてRさんの予言めいた自分の身の上話。最初は疑惑の目で見ていた私も、認めざるを得ない状態となる。
そんな折、Rさんからの情報は途絶え、SNSからも消えてしまう。そして7年後の昨年、Rさんから連絡があった。
呪い(10分)
Rさんは7年の間、呪いを避けるためにSNSも含めてあらゆる発信を止めたのだという。その7年間にRさんが経験した別の怪異の話。
当時、東京でご主人と共に割烹料理のお店を経営していた。そこに常連となる若いサラリーマンが通い始め、彼もまた呪い話を披露する。
島の奇習(35分)
その若いサラリーマンが、お盆の5日間、ある島の出張所に宿泊するようにと辞令を受けたという。しかしこの島がなんとも奇妙なのだという。
島民は姿を現さず、ただ海からやってくる何者かを歓待する用意が家々の前に出され、奇妙な風習の中で過ごすことになったのだ。そして彼自身の身にも…。
祭(7分)
瀬戸内海に浮かぶ島。ある人の故郷である。それは子供のころのこと。夏のある祭りに母親と兄とで出かけたという。それは祭りと言うより密議のようだった。そこに自分たちと同じ年くらいの兄妹がやって来て「遊ぼう」と言う。不可解な世界に彼らは入り込み…。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
|