市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介
【サユリ】(46分)
今は再婚し長男長女と共に暮らすHさん。しかし、死別した前妻の霊が彼の周囲につきまとう。
だがそれは、恐ろしいものというわけではない。Hさんに対する愛情のこもったメッセージであった!
亡き妻の霊との愛の物語。
【旅の途中】(11分)
東海道五十三次を歩いて踏破しようとした若者М君。
暑さのあまり、ある公園で涼んでいると、近くの工事現場から中年男性と若い男性がやってきてМ君に声をかけて来た。
最初は他愛のない話だったが、いきなりこのあたりに妖怪が出た、という話になった。
中年男性の奥さんが目撃したという、その奇妙な妖怪の正体とは?
【コンピュータ怪談】(6分)
近い将来、人間に代わってコンピュータがこの世を管理し、支配をするかもしれない。
そんな時代には怪談などというものは、死滅しているだろう……。
否、そんな時代に生まれるであろう、新たな怪談を紹介しよう。実際にあったコンピュータに起こった怪談!!
【15日に行きます】(27分)
今は造園業を営むFさん。彼が専門学校に通っていた頃の戦慄の出来事!
独り暮らしのアパートで「15日に行きます」という女の声が、毎夜決まった時間に聞こえるようになる。
どうやらそれは次の15日にやって来るという警告であった。そして15日、本当に想像を絶する異界からの訪問者が現れた!
そして、あまりに恐ろしい結末が……!
【大阿闍梨】(19分)
30年ほど前、千葉県のある中学校で突如噂されるようになった音楽室の怪談。
最初は生徒たちの妄想が生んだ、他愛のない話に思えたが、だんだん職員室ではその話が現実なものであると囁かれるわうになる。
臨時で開かれた職員会議で、比叡山で千日修行したという大阿闍梨に来てもらうことになったが……。
【阿闍梨のお札】(9分)
10年ほど前、筆者の元にかかってきた電話。それはある映像作家からの報告であったが、それがあの大阿闍梨が解決したはずの千葉県の中学校での後日談。
お札が剥がされ、また学校に怪異が起こっているという。彼は学校から霊査を依頼され、その様子をドキュメンタリーにするというが……。
後日、戦慄の結果が待ち受けていた!
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
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