旧約聖書3 聖書協会共同訳＜列王記上～エステル記＞

[オーディオブック] 旧約聖書3 聖書協会共同訳＜列王記上～エステル記＞

日本聖書協会
パンローリング

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1217分 145ファイル 2023年12月発売
本体 2,500円税込 2,750円

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内容紹介

本の中の本と称される聖書。聖書は多くの人の手によって書かれた、神と人間との歴史における出会いの物語です。今から3000年ほど前の紀元前10世紀頃にその最も古い部分が書かれ、紀元後2世紀に最後の書が書かれました。今では世界各国の言葉に翻訳されており、中でも「聖書協会共同訳」は最新の研究結果のもと、拡張高く美しい日本語で訳された新しい翻訳です。
聖書は大きく旧約聖書と新約聖書に分けられます。ユダヤ教の教典でもある旧約聖書は、天地創造に始まり、イスラエル民族の歴史物語や詩、ことわざ集など、さまざまな種類の文章から成っています。
この「旧約聖書3」には、列王記上からエステル記までが収録されています。

【列王記上】(22トラック・817節・252分)
列王記は上下巻を通して、サムエル記から続くイスラエルの歴史が綴られています。神への忠実さを基準に、分裂した北王国イスラエルと南王国ユダの王の治世が交互に描かれ、両国の出来事が比較できることが特徴です。列王記はいくつかの資料によって構成されており、現在の形にまとめられたのは、捕囚期（前587-538）の頃であったと考えられています。列王記上では、ダビデ王の死と、ソロモン王の即位とその治世、そして、ソロモン王死後の王国のユダとイスラエルの南北分裂までが描かれています。

【列王記下】(25トラック・719節・210分)
北王国イスラエルと南王国ユダの300年にわたる歴史を語り伝える書が列王記下です。この書には、アッシリアによる北王国イスラエルの占領、そして、バビロニア帝国による南王国ユダの都エルサレム陥落、それに続くバビロン捕囚という、二つの王国が悲劇的な最後を遂げる両国の歴史が記されています。この悲劇の理由を列王記は、申命記に記された神との契約を、王と民が守らなかったためであると、王の生涯や預言者の言葉を通して語り伝えています。

【歴代誌上】(29トラック・941節・233分)
歴代誌上はアダムからバビロン捕囚までの神の民の歴史を長い系図によってたどり、後半から、ダビデ王の生涯をサムエル記下とは違った視点で描いた書物です。サムエル記下に描かれたダビデの不名誉な点は省かれ、信仰と献身の模範としてダビデをより健徳的に描いています。歴代誌が書かれた当時、イスラエルの民はバビロニアへの捕囚から帰還したばかりだったため、このアダムから続く長い系図は、神は民を見捨てていないことを再確認させる励ましの意味を持っていました。

【歴代誌下】(36トラック・822節・268分)
歴代誌下では、父ダビデからの王位を引き継いだソロモンによる神殿建設から、南北王国の分裂、そして、バビロン捕囚と帰還までが描かれています。歴代誌は、バビロン捕囚から帰還した民に向けて書かれたものでした。その彼らが抱く「なぜ捕囚という悲劇が起こったのか」「私たちは今でも神の民なのか」「ダビデに対する神の約束は、私たちにどのような意味があるのか」という疑問に答えるべく、歴代誌はイスラエルの歴史を再解釈しています。

【エズラ記】(10トラック・282節・84分)
エズラ記とその次のネヘミヤ記はもともとひとつの書でした。この書は、バビロン捕囚からの帰還後、ユダヤ教と呼ばれる宗教共同体の形成過程において重要な働きをした、司祭エズラと、ペルシアの高官ネヘミヤの活躍を描いています。エズラ記は、ペルシア王キュロスによるイスラエルの民の帰還と神殿建設を許可する勅令から始まります。エズラはユダへの帰還後、律法に従い町と神殿を再建し、民族の復興に尽くします。また民の内で起こっていた外国人との結婚問題などへの対処を通して、異国の人々の中で、民族をどう清く保とうとしてきたかが描かれています。

【ネヘミヤ記】(13トラック・402節・112分)
ネヘミヤ記では、ペルシアからユダの総督に任命された献酌官ネヘミヤによってエルサレムの城壁が再建される過程を描いています。後半ではエルサレムに帰ってきた人々の名を列挙し、イスラエルの神に忠実であろうとする人々の決意を伝えています。この書で登場する、ネヘミヤはペルシア王アルタクセルクセスから深い信頼を得ていた高官でした。特出すべき点は、ネヘミヤがペルシアの高官でありながらイスラエルの神を愛し、神に従おうとしていたことでした。そのため、聖なる都エルサレムの城壁と門が壊れたままであるとイスラエルの民から聞いたネヘミヤは心を痛め、王アルタクセルクセスの助けを得て、多くの障害を乗り越えながら城壁と門の再建に取り組んだのです。

【エステル記】(10トラック・167節・56分)
エステル記は、主人公エステルが、ペルシアの宮廷でユダヤ人であるという素性を隠し王妃となり、ユダヤ人の命を狙う悪者の策略から、自らの命をかけて同胞のユダヤの民を救うという物語です。いくつか史実とは異なる部分もあり、歴史書というより、歴史小説として書かれたと考えられています。また、雅歌は別として、この書は、聖書の中で神に直接言及していない唯一の書です。エステル記には、ヘブライ語で書かれた原典のほか、いくつかの場面が付加されたギリシア語版があり、このギリシア語版は旧約聖書続編に収録されています。