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桂文我 上方落語 桂文我 ベスト ライブシリーズ2

[オーディオブック] 上方落語 桂文我 ベスト ライブシリーズ2

桂文我
パンローリング
ダウンロード販売 MP3 6ファイル 約139分 2019年3月発売
本体 2,800円  税込 3,080円

  

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上方落語の真骨頂、満を持してシリーズ化

ご挨拶

CD「桂文我ベストライブシリーズ」の第一巻に、かまくら落語会が収録されたのは、会員にとって記念すべき嬉しいことだった。続いて今度は、二年後の会のCDが発売される。

かまくら落語会世話人の私は、会の始めと終わりに短い挨拶をしている。小文では、このCDに収められた会での挨拶を紹介して、文我師匠の人となりに触れてみたい。
その会の始めの挨拶で私は、12年前、かまくら落語会に初めて迎える文我さんに電話で演目を尋ねたときのことを話した。文我さんは、「この会に自分が出るのはこの後も続くのか、それとも一回限りなのか? それによって、出すネタが違ってくるので・・・」 と言ったのだ。こんなことを言った噺家はほかに記憶がなく、落語会へ取り組む真摯な姿勢に感銘を受けた。このことは、その後しばしば思い出す。現在、師匠と筆者の間に強い結びつきがある原点は、そこにあると思う。

近年私は、「演者が熟慮して演目を選ぶ方が、世話人がリクエストするより、ずっといい」と思っている。私がもっている情報は偏ったものに過ぎないからだ。たとえそれが聞いたことのないネタであっても、会場にはそれを歓迎する人がいる場合が多いように思う。
その日の最後の演目は、多くのお客同様、私にも初めての『高台寺』だった。終わりの挨拶では、オチが「子を大事(こをだいじ)」という、単なる地口オチだったことを私は取り上げて、「拍子抜けした」と、やや失礼とも取れる感想を述べた。それは、どんなオチかと緊張して待っていた反動かも知れなかった。ところが、そう言ったことを文我さんは、会のあとの打ち上げの席で、「あれは嬉しかった」と言った。
後から考えると、説明が盛り沢山で、聞く方に負担を感じさせるところもある高座で、お終いに緊張から開放させてくれたオチだった。

かまくら落語会 岡崎誠

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「再び、かまくら落語会」

かまくら落語会の客席は、他の落語会には無い温かさの中に、緊張の糸が張られているように思うのは、私だけではないと思う。
毎回の出演者は元より、お客様が一番感じておられるのではなかろうか?
今回、『能狂言』『船弁慶』『高台寺』の三席を上演したが、この中でポピュラーなネタは『船弁慶』のみで、『能狂言』『高台寺』は、プロの噺家が粗筋を述べることさえ難しい珍品と言えよう。
老舗の落語会であれば、大抵、安全パイのネタを選ぶだろうが、生来、あまのじゃくな性格だけに、綱渡りのような高座を展開してしまうが、しかしそれをガッチリ受け止めていただけるのが、かまくら落語会である。
岡崎誠先生を主にした、スタッフの方々の心の籠もった応対があってこそ、我が儘な高座が成立すると、感謝の念に堪えない。
これは付け足しになるが、今回の三席の内、一番ポピュラーなネタの『船弁慶』が、一番緊張した高座になったのは、どういう訳だろう?
慣れの怖さという訳ではなく、ひょっとすると、関東では一番遠い風情のネタを聞いていただくという、引け目を感じたのかも知れない。
いつも絶対に抜けないようなギャグが抜け、この度、初めて自然に出た演出もあった。
このようなことがあるから、ライブの落語は面白い!
また、いつの日か、この気分が味わえることを期待する次第である。

桂文我

収録演目


・岡崎誠:開演前の挨拶
・森乃石松:『動物園』
・桂文我:『能狂言』
・桂宗助:『稲荷俥』
・桂文我:『船弁慶』
・桂文我:『高台寺』
・岡崎誠:終演後の御礼


演目解説及び助演ご紹介

能狂言
三代目三遊亭圓馬の速記で残る『但馬の殿様』に改変を施して、上演に至った。
戦後、六代目三遊亭圓生が高座に掛けたり、三代目桂米朝が試演したぐらいで、極めて演者の少ないネタになったのは、能狂言が民衆の芸とは言えなくなったことで、パロディがわからなくなったことが要因ではなかろうか。
しかし、コント仕立てであり、楽しく演じれば、忘れ去られる落語ではなく、かなり楽しめるネタだと思う。

船弁慶
五代目笑福亭松鶴から五代目桂文枝(三代目桂小文枝)が受け継ぎ、十八番ネタに仕上げたことで、このネタの寿命が延びたようだ。
その後、二代目桂枝雀に伝わり、文枝一門と枝雀一門を主に語り継がれている。
雷のお松という、強烈な嫁のキャラクターの描き方が、この落語のポイントだろう。
その上、ラストの能掛かりになる場面も、古典芸能の素養が無ければ形にならない。
夏の暑さ、船遊びの情緒、登場人物のユニークさと、どれを取っても、上演するには難しい落語である。
噺家として、様々な要素を身に付けた所で、それらを表現できるのではなかろうか。

高台寺
冥土に旅立った母親が、息のある子どもを育てるため、飴を買いにくるという、「幽霊飴」の伝説は、日本全国に存在する。
実際、それに似たこともあったかも知れない。
仏教説話か、僧侶の説教から成立した話であろう。
落語に纏めたのは、京都の噺家だった二代目桂(文廼家)文之助と言われている。
短編で、小噺に近いようなネタだったが、それでは惜しいと考え、今回の上演のサイズのネタに仕立て直した。
コント仕立てのようで、実はドラマの要素が強く、アイデアより情を味わっていただく方が、聞く楽しみが深くなるように思う。
決して、滅んでしまう落語ではない。

助演 桂宗助・森乃石松
助演の桂宗助は、桂米朝の弟子の中で、「一番口調が米朝に似ている」と言われており、米朝落語を的確に伝えている。
また、森乃石松は、マクラの面白さが他の噺家とは一線を画し、骨太の高座も定評があるだけに、今後の注目株と言えよう。

四代目 桂 文我(かつら ぶんが) プロフィール

昭和54年3月 故桂 枝雀に入門 芸名 桂 雀司
昭和54年7月 茨木市唯敬寺「雀の会」にて初舞台
平成7年 国立演芸場花形演芸会大賞 受賞
平成7年2月 大阪・サンケイホールにて四代目桂文我を襲名
平成8年 咲くやこの花賞 受賞
平成10~13年 相愛大学人文学部非常勤講師
平成15年 第54回芸術選奨文部科学大臣新人賞 受賞
平成21年 第64回文化庁芸術祭優秀賞 受賞
平成23年~ 相愛大学人文学部客員教授
平成21年3月24日~ みえの国観光大使
平成24年3月21日~ 松阪市ブランド大使

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