市朗怪全集とは
実話系怪談のパイオニア、『新耳袋』シリーズの著者の一人が、語りで送る怪談全集!
1990年代に巻き起こったJホラー・ブームを牽引した実話怪談界の大御所が、満を持して登場する!!
全てが実話。この現代に現れた闇と異界の世界を聴け!!
内容紹介『幽霊マンション』
第1章 最初の警告(27分)
1999年の初夏。私(中山)は北野誠さんの依頼で、テレビの心霊コーナーに出演した。京都の霊スポットを巡る真夜中のロケだった。
その移動中のロケ車中、担当ディレクターの携帯電話が鳴った。「あそこに行ってはダメ。行くと死ぬほど後悔させてやる」。電話をかけて来たのはタレントのA子さんだったが、それを言っているのは彼女ではなく、これから行こうとしているマンションに住む霊が警告しているというのである。
第2章 男だけに見えるもの(10分)
そのマンションには何がいて、何が起こっているのだろう。実はA子さんはそのマンションに居候したことがあるという。そのA子さんの証言はこうだった。
撮影所に近いそのマンションは、大勢の役者や関係者も訪れる部屋だったが、そこには女性には見えない、男性だけに見える幽霊が存在していたという。
第3章 真夜中のロケ(8分)
KTV『乗ってけ北野誠タクシー』にて、その幽霊マンションに突撃ロケを敢行する。
しかし現場にいた我々を恐怖のどん底につきおとす現象が頻発して…。
第4章 あそぼう(14分)
もともとそこの住人だったSさんという録音技師。彼に取材をしたところ、おどろくべき幽霊との同居の実情が語られる。
彼はその幽霊の身元も名前もわかっているという。飛び降り自殺したマンションのオーナーの娘さん。しかしその名を言っても聞いても障りがあるという…。
第5章 不動明王〜もう一人の体験者(6分)
Sさんはもう一人の友人とシェアする形でその部屋に住んでいたのだが、その友人の部屋にも別の幽霊が存在していたという。
それだけではない。リビングにも奇妙なものが出ては消える。ある夜は、不動明王が現れ…。
第6章 ホラー映画〜Sさんの体験(7分)
Sさんがひとり、大ヒットした和製ホラー映画をリビングで鑑賞していたときのこと。
夕闇が迫る時間に映画が終わると、テレビのブラウン管に何かが映り込んだ。テレビを見ているSさんと、その後ろに!!
第7章 引っ越し(4分)
Sさんたちがそのマンションから引っ越して、いろいろと見えてきたことがあったという。
あのマンションに出ていた霊たちは、どうやら自分たちを守ってくれていたことがわかった。引っ越した今は運気も下がっているのだそうで…。
第8章 わかったこと(7分)
その後も、このマンションについていろいろと取材をしてみた。何が起こっているのだろう。他の住人はどうだろう。立地的な意味は?
いろいろと調べてみてわかってきたことをここに語ってみよう。確かなことは言えないのだが…。
第9章 後日談(10分)
このマンションで起きたことを、その幽霊の名前と共に語ると、確かに障りが来る。
それを体験した、私とそれを聞いた教え子たちに実際に起きた、障りについての後日譚を紹介する。
中山 市朗(なかやま いちろう) プロフィール
作家、怪異収集家
1982年、大阪芸術大学映像計画学科卒業。映画の助監督や黒澤明監督の『乱』のメイキングの演出などに携わる。
1990年、扶桑社から木原浩勝との共著で『新耳袋〜あなたの隣の怖い話』で作家デビュー。『新耳袋』はそれまでただ怪談で括られていたものから、実話だけにこだわり百物語を一冊の著書で実現化させた。
『新耳袋』は後にメディアファクトリーより全十夜のシリーズとなり復刊。『怪談新耳袋』として映画やドラマ、コミックとして展開。
Jホラーブームを作った作家や映画監督に大きな影響を与え、ブームをけん引することになる。
著書に『怪異異聞録・なまなりさん』『怪談実話系』『怪談狩り』シリーズなどがある。
怪談は語ることが重要と、ライブや怪談会、放送などでも積極的に怪談語りを行っている。その他の著書に『捜聖記』『聖徳太子・四天王寺の暗号』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ」など多数。
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