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内容紹介

おやこで楽しむ、むかしばなし！

日本の昔話の中から、名作をセレクト。
内容を子どもに分りやすく再編集いたしました。

お子様とご一緒に、お楽しみ下さい。

あらすじ

むかしむかし、あるところに、貧乏ですが、心のやさしい猟師の男がいました。
ある日の事、男がいつものように狩りにでかけますと、
一匹のタヌキが他の猟師が仕掛けたワナにかかって、苦しそうにしていました。

男は、タヌキを可哀想に思いまして、罠を外してしまいました。
これは、猟師の間ではご法度です。
罠を外したことがばれてしまった男は、猟師をやめる事になったのでした。

さて、そんな男の家に、ある夜、一匹のタヌキが訪ねてきました。

男は驚きまして、
「おまえは、この前助けたタヌキじゃないか。足はもう良くなったのか？」
と聞きました。

するとタヌキが、
「はい、おかげさまでもうすっかり良くなりましただ。
そんで、命の恩人であるあなた様が困っていると風の噂で聞いたもんで、
こうやって訪ねてきたんでごぜえます。
わだすに出来ることがあれば何でもやらせていただきますので、
どうぞ言ってくださいまし。」
と、言いました。

それを聞くと男は笑いながら、
「はっはっは。タヌキの恩返しって訳か。

なあに、気にするな。私はもともと動物が好きだったのだが、
ひょんなことから猟師になってしまったんだ。
でも、どうしても動物達を殺すことが出来なくてなあ。
だから、いつも貧乏だったわけだ。
今さら猟師が出来なくなったからといって、何てことはない。

ほら、こんなところに居るといつまた人間に捕まってしまうか分からないから、
早く山に帰るといい。」
といって、タヌキを逃がそうとしました。

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