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内容紹介

名だたる文筆家が登場する、文藝春秋の文化講演会。
文学談や執筆秘話に人生論も交え、含蓄と味わい深い講演があなたの生き方に豊かさと彩りを添えます。

「忘れなりゅんにゃ 昭和二十年ぬ 原子爆弾ぬ」…
ふと耳にした奄美の民謡に隠された、被爆者たちの知られざる人生。上坂冬子は如何にして真実を探り当てるのか？「ドキュメント作家が語る、作家自身のドキュメント」ならではの臨場感が魅力の講演。

（1989年9月6日 滝川市文化センター 菊池寛生誕百周年記念講演会より）

目次

●奄美の民謡
●大島紬は口をつぐむ
●原爆乙女の誕生
●シアトルからの手紙
●胸の奥の原子爆弾

上坂冬子（かみさかふゆこ）

東京都生まれ。特別高等警察官の父を持つ。高校卒業後トヨタ自動車に勤務するが、『職場の群像』が思想の科新人賞を受賞し文筆活動に。生き方に関する啓蒙や婦人問題の考察を主要テーマとした多くの著作により世の女性を励ます。のちに昭和・戦後史を題材としたノンフィクションを多く手がけた。『硫黄島いまだ玉砕せず』で菊池寛賞、正論大賞を受賞。『「北方領土」上陸記』『男装の麗人・川島芳子伝』、『戦争を知らない人のための靖国問題』などの著書がある。新聞紙上、論壇誌、政府諮問機関においても活発に発言を行った。