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内容紹介

裏の住人の素顔に迫る

踏み外す理由は様々だが、いずれにしても、道徳を破ったり、法を犯したりすれば、その先には相応の、“報い”が待っている。
後ろ指を指されて生き辛い生活を余儀なくされたり、法の裁きを受けたり、場合によっては、身体の一部や生命を失ったりするかも知れない。
それにもかかわらず、道を踏み外さずにはいられない者がいる。リスクを承知の上で、あえて踏み外す者もいる。
本書は、そんなアウトローたち二十人に迫ったものである。
メディアではこれまで表面的にしか報じられてこなかった（あるいは完全にベールに包まれてきた）裏世界の住人たちに取材を重ね、ベールの裏にある“素顔”を切り取った。

目次

はじめに

01 右翼団体・構成員
・ニッポン男児の美徳
・「熱くなれるもの」を求めて
・ようやく見つけた自分の居場所
・日本をこの手で立て直す！

02 闇カジノ支配人
・高級クラブで集客活動、二時間の飲み代三百万円也
・口は堅く、財布のヒモは緩い上客を求めて
・担当刑事を飼い馴らす
・嘘も方便、イカサマも“演出”の一つ

03 ゴミ屋敷主人
・奇怪なオブジェと落書きにあふれた村
・極彩色のマネキン人形
・恐怖！ 暗闇に響く説法と民謡
・オブジェ製作者と、ついに接触
・動物の死骸を冷凍保存

04 リストカッター
・蛇腹状の手首
・自責の念に耐えきれず
・パックリと開いた肉、その奥に見える白い筋
・のど元を切る

05 チンピラ
・組事務所に連日の泊まり込み
・観葉植物の押し売り
・貢ぎ物のロレックスを……
・そして、運命の出会い

06 トンネル会社・雇われ社長
・報酬は毎月三十五万円
・書類発送に偽装工作の指示が……
・突然の呼び出し。出張手当は二週間で二十四万円
・異国のホテルで軟禁生活

07 黒いキャバクラ経営者
・キャバ嬢の妊娠
・女はハメて管理する
・「悪い子」と「堅い子」
・酔客の見栄を刺激して

08 ドラッグ密売人
・品揃え・効きともに最強のカリスマ売人
・量をごまかし、品種をごまかし……
・ヤクザをも欺くウソまみれの日々

09 シャブ中
・ガセネタ屋
・万景峰号襲撃計画？
・露出狂ポン中痴女の噂

10 DV男
・女を殴る理由（ワケ）
・殴られた女は今……

11 開運商法・企画マン
・驚異のドラゴンパワーで金運アップ！
・憧れの恋人とフェラーリを同時にゲット！!
・心の痛む感謝のお手紙

12 マニアAV監督
・カストロ議長に激似の男
・のぞき部屋の成功で一躍有名人に
・日本初のテレクラを創業
・サクラ女性の使用を断固拒否
・本物の羞恥を撮るために

13 女囚
・楽しみながら痩せる！ 刑務所式ダイエット
・「臭いメシ」は臭くない
・塀の中唯一の甘味・あんこの誘惑

14 霊感商法・被害者
・壺の価格は原価の二十倍超
・預金や保険を無断解約
・「すべて神様のおかげです」
・協会関係者と全面対決へ
・終わりなき戦い

15 密輸屋
・国境を越えて禁断の地へ
・積み荷にはあえて「我関せず」

16 東南アジア売春マニア
・ある青年バックパッカーの話
・三十日間、連日売春
・「娼婦じゃないとダメなんです」

17 M女
・千切れそうなほど乳首を噛まれて
・馴れ馴れしいメール
・随所にチラつくエリート意識

18 家出少女
・用意周到、知能犯的“小旅行”
・親を脅して黙らせる
・援交以下の淫行被害者

19 H写メ蒐集者
・少女をハメる騙しの手口
・魔のフレーズ「友だちなんだから」
・少女の自画撮り・オリジナル画像への執着

20 戦場記者
・内戦状態のイラクへ
・空爆廃墟で銃口を向けられて

文庫版あとがき

石原行雄(いしはら・ゆきお)

文筆業。
ノンフィクションを中心に執筆。
ドラッグ・売買春の現場から戦場まで、多くの海外危険地帯取材を敢行。これまでに訪れた国と地域は、米軍空爆下のアフガン国境、北朝鮮、イラク、被災後のスマトラ島・バンダアチェを含め、約四十ヶ国。
著書に『本当に買える海外通販アイテム大全』『アジア売春街と麻薬地帯体験記』（ともにデータハウス刊）。また、覚醒剤常習から社会復帰を果たした阿佐見玲子の手記『お母さん、ごめんね』（幻冬舎刊）の企画・構成など、プロデュース作品も多数。

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