| 実説 城谷怪談
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
 そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
 内容紹介
「壊れた人」(33分)体験者の男性がかつて勤めていた会社のFさんという女性社長は、敏腕で且つ人望も厚い綺麗な人だった。
 ところがある時期急に会社に来なくなったかと思うと、お金回りが苦しいので会社を辞めると言い出した。
 突然のことに困惑する社員をよそ眼に次第にF社長の様子はおかしくなっていく。自堕落になり、破棄を失い、まるで別人のようになり、ついには株主からF社長が死亡したとの連絡がくる。
 人怖じにも思えるような出来事だったが果たして結末は。
 
「見つかった」(23分)病院のカルテ室勤務のKさんには苦手な業務がある。地下にあるレントゲン室に患者のレントゲン写真を取りに行く仕事だ。地下にはレントゲン写真の保管室のほか、医師の仮眠室、そして霊安室がある。保管庫の一つがこの霊安室のちょうど真上にあるので、あまり行きたくないというのが理由だった。忙しかったその日、医師からの指示でレントゲン写真を取りに行くことになったKさんは嫌な予感を既に感じていたのだが、保管庫に到着して間もなく廊下の奥からパタ...パタ...と足音が。
 
「育夫君のお母さん」(25分)東北出身の体験者の女性は18歳で地元を離れ一人暮らしを始めたのだが、ほどなく父親が病に倒れ入院をしてしまう。
 実家は古くから続く呉服屋で母は父に代わって店を切り盛りせねばならず、家事や見舞の事もあって期間限定ですぐにとんぼ返りをした。
 そんなとき、父の可愛がっている愛犬のシロを散歩に連れて出るといつものコースである橋で川中に向かって伸びる一本のロープを見つける。
 魚とりの仕掛けかと最初は思ったのだが、その先に結わえられていたのは全く別のものだった。
 
「叫ぶ男といずみさん」(27分)体験者の女性はフリーのヘアメイクをしていた30代の頃で、まだ幼稚園と小学生の子供を抱えて孤軍奮闘の日々。それでも理解のある友人や大家さんに助けられ穏やかな日常を送っていた。
 ある日、夕刻になりカーテンを閉めようと住まいである集合住宅の二階の吹き出し窓のそばに来ると、窓に面した表の私道に眼鏡姿の見覚えのない男が一人、明らかに窓を見上げて立っている。
 この日を境に体験者の日常は音を立てて崩れていく。
 
 城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール
1980年2月16日生 北海道小樽市出身15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
 その後、劇団深想逢嘘(2000年〜2011年)を発足、主宰を務める。
 様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
 外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
 2018年独立。公演情報などはHPにて。
 http://shirotani-kwaidan.com
 ■メディア
 ・「所さんの目が点」
 ・「大人養成所バナナスクール」
 ・「Rの法則」
 ・「柴田阿弥の金曜thenight」
 他多数
 
 ■書籍
 ・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著)
 ・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)
 
 ■DVD
 ・「怪奇蒐集者」(楽創舎)
 ・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎)
 
 
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