でじじ : 講談古典怪異譚八

上方講談古典怪談の世界

近年、注目を浴びている、日本の伝統話芸「講談」。
「冬は義士夏はおばけで飯を喰い」と川柳に詠まれたほど、講談師は夏になると怪談を語ってきている。

クーラーのなかった時代、観客は講談師の語る世界に身をゆだね、背筋を凍らせ、暑い夏を忘れた。

講談師の旭堂南湖が贈る古典怪談。
故きを温ねて新しきを知る。
名調子で語る「日本の怪談」ここにあり。

内容紹介

佐賀怪猫伝「その十九蔭山良平」(31分)
鍋島家にたたる半面斑の烏猫。その正体は、鍋島の客分であった龍造寺又八郎の妻、まさの化身であった。盲目のせがれ、龍造寺又七郎が、鍋島丹後守光茂に切りつけられ、無残の最後を遂げた。まさは生きながら畜生道に入り、怪猫となって、鍋島の家にたたるのであった。佐賀城内、梅の御殿、殿様ご寵愛のお豊の方に化けていた怪猫は、鍋島三勇士のために正体を見破られて、いずれへ姿を消したか行方知れず。

佐賀怪猫伝「その二十偽仇討ち」(30分)
肥前平戸の松浦壱岐守の家中で蔭山良平。年は若いが剣術はすこぶる優れている。お家の悪人を斬って、佐賀の太田村の喜六というのが親類。ここで世話になっていると、滝尾大権現へのお参りの帰り、犬に追われて良平の懐へ飛び込んできた巡礼娘のお浜。器量もよく、まめに働くから、いつしか良平の隠居所へ居着いてしまった。

佐賀怪猫伝「その二十一宝満山の探索」(26分)
佐賀領の山村の名主役へ厳重なお触れが回った。怪猫のありかを知らせた者には金二十両。撃ち殺した者には百両の褒美が出る。岡本村では名主八兵衛が、村の猟師どもを集めて、これを通達すると、皆は大騒ぎ。

佐賀怪猫伝「その二十二大団円」(36分)
怪猫を撃ち殺して、百両の褒美にありつこうと、猟師の鹿六、兎八、竜右衛門の三人、宝満山の山奥へ入り込んだ。明朝、怪猫退治に出かけようと、その夜は谷川のほとりの小屋で夜を明かすことになった。鹿六が火の番を引き受け、あとの二人はゴロリと横になった。真夜中頃、外で妙な音がする。長い長い佐賀怪猫伝、これを持ちまして、大団円でございます。

旭堂南湖（きょくどうなんこ）プロフィール

講談師。
1973年生まれ。
滋賀県出身。
大阪芸術大学大学院修士課程卒業。

1999年、三代目旭堂南陵（無形文化財保持者・2005年死去）に入門。
2003年、大阪舞台芸術新人賞受賞。
2010年、文化庁芸術祭新人賞受賞。
2015年、『映画講談・難波戦記-真田幸村紅蓮の猛将-』全国ロードショー。主演作品。
2019年、CD「上方講談シリーズ4 旭堂南湖」発売。「血染の太鼓広島商業と作新学院」「太閤記より明智光秀の奮戦」収録。

OKOWA胎動出場
怪談グランプリ2019出場
怪談最恐戦2019ファイナル出場
東大阪てのひら怪談優秀賞受賞

ZOOMを使った「オンライン講談教室」も好評。
講談や怪談の語り方をマン・ツー・マンで懇切丁寧に指導し、普及に努めている。

講談師・旭堂南湖公式サイト https://nanko.amebaownd.com/
Twitter http://twitter.com/nanko_kyokudou