解説
戦前、嵐寛寿郎主演の映画で一世を風靡した江戸時代を舞台にした推理物「むっつり右門」が、好評にお応えして朗読で再登場です!
某藩の祐筆であった浪人が、占い師の不吉な予言どおりの時刻に狂死。その娘である利発な少女・お静は、継母の折檻に耐えながら父の死に疑問を抱いていた。けなげな娘の訴えに、色男・右門が腰をあげる。あだな女スリ・くし巻きお由を使い、仕掛けた罠とは? 美男美女が入り乱れての元禄絵巻! 佐々木味津三・・若い人にはあまり名前の通った作家ではないかもしれませんが、代表作の『右門捕物帖』が嵐寛寿郎、『旗本退屈男』は市川右太衛門で映画化され人気を博した、時代小説の名手です。 第六番手柄、お楽しみください。 (C)アイ文庫
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著者プロフィール
佐々木 味津三(ささき みつぞう)
1896〜1934
1896(明治29)年3月18日、愛知県北設楽郡下津具村(津具村字見出15番地)に生まれる。本名光三。愛知一中(現県立旭丘高校)、明治大学政経学科卒業。総合雑誌「大観」の記者となり、『地主の長男』(1926)など純文学で注目されるようになるが、生活のため1926(大正15)年頃から大衆文学に転向する。代表作に『右門捕物帖』『旗本退屈男』。『右門捕物帖』が嵐寛寿郎、『旗本退屈男』が市川右太衛門で映画化され人気を博す。1934(昭和9)年2月6日死去。享年37歳。