解説
戦前、嵐寛寿郎主演の映画で一世を風靡した江戸時代を舞台にした推理物「むっつり右門」が、好評にお応えして朗読で再登場です!
質屋の息子が誘拐された。時同じくして、親戚の古道具屋の守り神としてまつっていた金の大黒さまが行方不明に。古道具屋に行ってみれば、嫣然と微笑む青眉の後家が。後家の色香にさすがの右門も靡いたか、なんと女に誘われるまま…? 右門の本意は?かどわかされた子どもの行方は?そして青眉の女の正体は――? 右門の草香流柔術が冴え渡るか! 佐々木味津三・・若い人にはあまり名前の通った作家ではないかもしれませんが、代表作の『右門捕物帖』は嵐寛寿郎、『旗本退屈男』が市川右太衛門で映画化され人気を博した、時代小説の名手です。 第四番手柄、どうぞお楽しみください。 (C)アイ文庫
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著者プロフィール
佐々木 味津三(ささき みつぞう)
1896〜1934
1896(明治29)年3月18日、愛知県北設楽郡下津具村(津具村字見出15番地)に生まれる。本名光三。愛知一中(現県立旭丘高校)、明治大学政経学科卒業。総合雑誌「大観」の記者となり、『地主の長男』(1926)など純文学で注目されるようになるが、生活のため1926(大正15)年頃から大衆文学に転向する。代表作に『右門捕物帖』『旗本退屈男』。『右門捕物帖』が嵐寛寿郎、『旗本退屈男』が市川右太衛門で映画化され人気を博す。1934(昭和9)年2月6日死去。享年37歳。