内容紹介
激動の時代、往年のヒロインたちは己の“生”をどう全うしたのか――
事実6割! 思い込み3割! 嘘1割!
講談界のニューヒロインによる荒唐無稽なエンターテイメント物語!?
いざ、開演!
ようこそお越しいただきました〜。
はい、私、講談師の神田蘭と申します。
講談とはね、日本の古典芸能の話芸なんですが、私が特に力を入れて取り組んでおりますテーマは「女性の人生」でございます。
数百年も前に実在した往年のヒロインたちは、どんな「人生の決断」、「恋愛の決断」をしたのか? 楽しんで学んでいただけたら幸いです。
た・だ・し、「歴史はイマジネーション」、そう!
事実6割!
思い込み3割!
嘘1割!
で、面白おかしく語らせていただきます。
それでは、私、神田蘭が講釈いたします!
最後までお付き合いのほど、よろしくお願い致します!
らん、らん!
収録内容
・オープニング
・村山たかの巻(31分)
・巴御前の巻(20分)
・豊臣秀吉の妻おねの巻(16分)
・は組小町の巻(27分)
・エンディング
本巻に登場する往年のヒロインたち
・村山たかの巻
村山たかは、幕末に大老・井伊直弼のスパイとして「安政の大獄」で暗躍した女性。愛する人のために自らを犠牲にした女性であり、小説「花の生涯」そして第1回大河ドラマ「花の生涯」の主人公でもある。
村山たかは、幼い頃より歌や舞を仕込まれ、18歳の時に井伊直弼の兄、井伊直亮に見初められる。
その後、京都に上って祇園で芸妓となりのちの多田帯刀をもうけ、生まれ故郷の彦根に戻る。その時、井伊直弼と出会って男女の関係に・・・。やがて直弼が大老となり2人は別れたとされるが、村上たかは、直弼を影から助けるため反幕府勢力の情報を江戸に送るスパイとなる…。数々の男性を虜にした女性の生涯とは?
・巴御前の巻
巴御前 (ともえごぜん)は、平安時代末期に活躍し木曽義仲の妾として、また女武者として伝えられている女性。巴御前は、色白で髪が長く器量がとても優れ、その上強弓を引く精兵で一人当千の武者と言われる。
平安末期、木曽義仲は天下を平家から奪うべく大奮闘中。源平合戦の一つである「倶利伽羅峠(くりからとうげ)の戦い」では、巴御前は一千余騎を率いて活躍する。しかしその後、木曽義仲は、源頼朝と敵対する関係になり二人の運命も大きく変わっていく…。
・豊臣秀吉の妻おね
豊臣秀吉の正室「おね(ねね)」は、豊臣秀吉の出世に連れ添った「糟糠(そうこう)の妻」として知られる人物。「おね」は、当時としては珍しく秀吉と恋愛結婚。結婚当時は秀吉の身分が低かったので、母は大反対。結婚式も非常に質素なものだった。
のちに秀吉は大出世。「おね」は、秀吉を支え、多くの武将の信頼を得て、政治力も発揮することになる。生涯にわたって子供を産むことはなかった「おね」だが、それにもかかわらず歴史上は非常に強い存在感を残したのはなぜか?
・は組小町の巻
「は組小町」は、江戸時代を舞台にした講談の古典で、火消し男と町娘の恋物語だが、それだけにはとどまらないサスペンス溢れる物語。
「は組」の頭には「お初」という美しい娘がいた。「い組」の頭の息子「三五郎」は「お初」と夫婦になりたいというが、「お初」は「は組」の纏持ちの「源治」という許嫁がいたためきっぱり断った。その後、晴れて夫婦となった二人、しかしその年の暮れに、火事場で大火傷を負った「源治」が運ばれてくる…。「源治」に火傷を負わせたのは誰なのか…?そしてそれを知った「お初」は…。
神田蘭(かんだ らん) プロフィール
女流講談師。女優・ナレーター・パーソナリティーとして活動後、2004年に神田紅師匠のもとに弟子入り、2008年二ツ目に昇進。2018年真打昇進。 数多くの古典ネタを持つが、現在は女性の生き方を描いた創作講談や明治時代の偉人講談をライフワークとしている。JFN(全国20局)で放送しているラジオ番組『恋する日本史』は長年続く人気番組。新聞、雑誌などでコラムを多数執筆。著書に『恋する日本史講談』『女と男の恋する日本史講談』がある。
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