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内容紹介

人生を導く「論語」の教えを、お子様にも親しみやすく――！

「論語」とは、中国の大賢人・孔子とその弟子たちのやりとりを、孔子の死後に弟子たちがまとめた言行録です。その中には生きていく上で必要な考え方であったり、人生をより豊かなものにするための教えがたくさん詰まっています。

儒教の根本文献と言われており、その知恵は現代にも通ずる普遍的なものが多く、この「論語」を人生の一冊とする人も少なくはありません。また、一章一章が比較的短くまとめられており、全体を通した流れと言うものもないため、好きなところだけを選んで読んでも、意味がわからなくなることもないのも、沢山の人に愛されている理由の一つです。

その「論語」をお子様向けに、短編の物語という形に描き直して、いっそう理解しやすく作られているのが当作品です。お話を楽しみながら、自然な形で人生の教科書を学んでいける構成となっております。「論語」に触れてみたいけれど、難しいのはちょっと……という方にも、良き入り口となることでしょう。
お子様と一緒に、孔子の知恵の海に触れてみてはいかがでしょうか。

＜主な「論語」における孔子の言葉＞

過ぎたるは猶お及ばざるがごとし。
（いきすぎているのは、足りないのと同じようなものだ）

三軍も帥を奪うべきなり。匹夫も志を奪うべからざるなり。
（大軍であってもまとまっていないと、その総大将を討ち取ることが出来るが、たとえ身分の低い一人の男でも、意志が堅ければ、その志を変えさせることは出来ない）

位なきことを憂えず、立つ所以を患う。己れを知ること莫きを患えず、知らるべきことを為すを求む。
（地位のないことを悩まないで、地位を得るための正しい方法を考えることだ。自分を認めてくれる人がいないことを気にかけないで、認められるだけのことをしようと努めることだ）

収録内容

第一 論語会
第二 おべっか大臣
第三 三つの謝罪
第四 表彰会
第五 天女の溺死
第六 うぐいす訪問記
第七 一対の夢
第八 へこたれおうむ
第九 七日七晩の祈祷
第一〇 台所道具裁判
第一一 狐のれき死
第一二 二人の侍従武官
第一三 村のお釈迦様
第一四 松子の先見
第一五 奥山の仙人庵
第一六 大学生と土方
第一七 箱の中の白蛇
第一八 天金の天ぷら
第一九 論語娘
第二〇 モズの最後
第二一 二人喫驚
第二二 孔子の紹介
第二三 観音様の大喫驚
第二四 山と水の自慢話
第二五 俄大尽の最後
第二六 ポチの大成功
第二七 川魚大会議
第二八 町内評判記
第二九 八蔵の粟ぶどう酒
第三〇 不思議な鑑定
第三一 いらずら小僧日記
第三二 萩の九郎兵衛
第三三 コレラの薬草
第三四 花子の忠告
第三五 落第先生の発明
第三六 四人の婿君
第三七 すたこら先生
第三八 ギャフンの熊市
第三九 猿が掘り出す宝物
第四〇 大学生の神様
第四一 生ばんの村長
第四二 のっそり鰻
第四三 千両の掛物
第四四 すいか畑の夜襲
第四五 紅葉の鉢
第四六 命の恩人
第四七 学校の一時間
第四八 ひょうたんの打死
第四九 雪中の犬
第五〇 ダラリヤ王国

藤川淡水（ふじかわ たんすい）

1881年生まれ、熊本県出身の作家。著書には「お伽八犬伝」「お伽小公子」などがある。

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