でじじ : 幻作発禁濃密文庫第七巻

内容紹介

百年間の隠蔽の闇から甦るときめきの濃密文学
入魂の作品、リアルな性愛描写は興奮さめやらぬ
不思議な性の桃源郷へ聴く者を誘い込んでしまう。
明治・大正・昭和の著名な作家や文人が名を秘して綴り
密かに出版され続けた幻の性文学と作者不明の伝説的
傑作艶書シリーズ・第七巻が待望のオーディオ化！

「今夜だけよ。明日は秋水が帰ってくる。今宵だけ、今宵だけ、今宵限りよ」

世帯を持ったことのある女は大胆だと、何かの本に出ていたのを思い出した。
私達の逢引の場所は、芝公園から彼女の家に移った。後十日すれば彼女の夫が戻ってくる。
私は明治生れの人間だ。姦通罪の恐ろしさは充分知らされていた。
知ってはいたが、どうすることも出来なかった。
あのガサゴソッと天国の音のする落葉の上と違って、家の中も格別だった。
部屋の中では、女の仮面と虚飾を惜しげもなく脱ぎすてた。
河合和江や住職の妻の姿態から、白豚のようだと思い込んでいた彼女の肉体は、実にふくよかなにおうばかりの色合いだった。私達はまるで新婚間もない夫婦のように楽しんだ。
入浴中と云わず、食事中を問わず、互いに肉回をぶっつけあってのたうち廻った。
「こうして、あなたに私の体のすべてをささげていると嬉しいの。幸福だわ、もっと愛して、ああっ。腰を動かしてよ」「美代子さんっ」

収録内容

紳士録 94分
「肉体の惑溺」「血に狂う人妻」「浮気はいや」「可愛い女」「嬉しい玉の輿」「浮気な姐さん」「狂い責め」「夜汽車の物語」「逃げ廻る女」「惚れた女」「嫉妬の恨み」「添い遂げし夜」「大団円」

今宵限り 107分
「第一章落葉」「第二章墨絵模様」「第三章吟歌秋」「第四章今宵限り」

仙太郎旅日記 83分
工場 47分「高田女」「薬師寺の朝」「跛の人妻は又格別」「忘れられぬ女あんま」
「ひさ子」「くに子」「辰子とみよ子」

※ 本商品は『幻作発禁濃密文庫第七巻』(ダイナミックセラーズ出版刊青木信光編
ISBN：978-4-8849-3112-8 500円+税)をオーディオ化したものです。
（C）Koji Takahama.