おやこで聴きたい日本の怖いむかしばなし
ただ怖いだけじゃない、誰もが知っている妖怪話から、聞いたこともない埋もれたあんなお話まで。実話怪談 百語りの名手 城谷歩がこども向けのちょっと怖いむかしばなしを、落語のように楽しく聴かせてくれるお話集です。
  
対象:小学1年生以上 
 
内容紹介
「しかばねとむすめ」(6分) 
むかし山のふもとにいっけんのお寺があった。ある日のよるおそくにお寺にひとりの若くてきれいな女がやってきて、「この間とむらってもらったしかばねをひきとらせてください」という。和尚さんはすぐにばけものにちがいないときづいてことわると「おぼえていろ!」といいのこして女はやみにきえてしまった。
 
 
「百鬼夜行(ひゃっきやこう)」(7分) 
むかし京のみやこのえらい男がお供をつれてよるでかけると、とおくの門からたくさんの松明のひかりが見える。なんだろうとおもっていると、お供のものがかくれてくださいというのでコッソリかくれてみているとやってきたのは手が三つに足が一本だったり、目が三つあってツノのはえたもの…鬼やばけものがぞろぞろと。
 
 
「みがわり阿弥陀(あみだ)」(7分) 
むかし鎌倉にとある大金持ちがいた。しゅじんはえんぎのいいことがだいすきだが神やほとけをしんじんしない男だった。このいえのしようにんの娘はどんなときもねんぶつをとなえるくらいしんじん深かった。正月めでたい日にもねんぶつをとなえたといってしゅじんはおこって、むすめのほほにまっ赤にやけたお金をおしつけたのだが。
 
 
「たてやま地獄」(8分) 
むかし旅のおぼうさんが越中たてやまというところで古いいおりでお参りしていると、いつのまにかへやの中にかげのような女があらわれた。すぐにゆうれいだとおもったが、やがて女ははなしだす。自分はしんでこのたてやまの地獄におちたが、のこされた家族につたえてほしい…と。
 
 
「ねこを描いた少年」(8分) 
むかしある所におひゃくしょうの家族がすんでいたが、いちばんすえの息子はあたまはいいがはたけしごとをちっともてつだわないので、お寺にあづけられた。和尚さんこの子がとてもかしこいのでよろこんだが、おきょうもよまず猫の絵ばかりかいている。ついにお寺も追い出されることになったのだが行く当てもなくたずねた、となり町の古寺でふしぎなことがまっていた。
 
 
「帰ってきた娘」(8分) 
むかし、ふかくあいしあう男と女がいたが、男はいくさにいかなければならなくなった。そこで「いちねんいないにかならず帰ってきますから、そうしたらけっこんしよう」と約束していってしまう。女はまちわびるうちにからだをこわしてしんでしまい、女のりょうしんは旅に出た。そこへ帰ってきた男はかなしんだが、なんとしんだはずの女がすがたをあらわした!
 
 
「死骸にまたがった男」(7分) 
むかしあるふうふがいたが、おっとがつまをすてて出て行ってしまった。のこされたつまは夫の帰りをなんねんもこいしいこいしいとまちつづけたが、いつまでたっても帰らないおっとのことをしだいにうらみながらおそろしいかおつきになってしんでしまう。そこへ帰ってきたおっとはつまのたたりをおそれておんみょうじにそうだんすると…。
 
 
「兄弟のふとん」(9分) 
むかし鳥取のある町の宿屋でのできごと。宿屋のしゅじんはおきゃくさんによろこんでもらおうと古どうぐやで、ふとんやたんすをかってきて、部屋をきれいにしておもてなしをしたが、お客がきみのわるいところだといって、みな出て行ってしまう。それというのが、よなかになるとどこからか「あにさんさむかろ」「おまえこそさむかろ」というこどもの声がきこえるというのだ。
 
 
城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール
1980年2月16日生 北海道小樽市出身 
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。 
その後、劇団深想逢嘘(2000年〜2011年)を発足、主宰を務める。 
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。 
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。 
2018年独立。公演情報などはHPにて。 
http://shirotani-kwaidan.com
 
■メディア 
・「所さんの目が点」 
・「大人養成所バナナスクール」 
・「Rの法則」 
・「柴田阿弥の金曜thenight」 
他多数
  
■書籍 
・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著) 
・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)
  
■DVD 
・「怪奇蒐集者」(楽創舎) 
・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎) 
 
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